漫画家になるには?編集者の気持ちで考える「コツコツ」ルートの話

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※2021年に書いた記事を少し手直しして載せています。

どうもどうもやあどうも(高田渡風)。

うちの猫は、もともと同居人と一緒に飼い始めた子です。同居を解消するときに「飼えないから」と言われて僕が引き取ったんですが、その元同居人、2週間後くらいには新しい猫を飼い始めたらしいです。
わけがわからなすぎてお茶を吹きました。どうも僕です。

高田渡と「どうも僕です」の元ネタがわかる人とは仲良くなれそうですが、話しかけるきっかけがないまま卒業式を迎えそうです。なぜか学生設定。

漫画家のなり方、3つのルート

というわけで本題です。漫画家のなり方って需要ありますかね?
漫画業界をとりまく状況がめまぐるしく変わっているので、昔ながらの「漫画家」のなり方にどれだけ価値があるのかは謎ですが。

これまで漫画家になる道は、大きく分けると次の二つでした。

・出版社への持ち込み
・漫画賞への投稿

そこに最近、3つ目の選択肢として

・SNSでバズって書籍化

というのが出てきました。
ぶっちゃけ僕にも書籍化の話が来たことがあります。頓挫しましたけど。ガーン!

今回は「編集さんの気持ちを考えると、漫画家になれるかもしれない」という話をしてみます。

漫画家のピラミッドと「溝」

漫画家にはレイヤーがある気がしています。

こんな感じです。

どの業界でも、産業の構造としては似たようなものなんじゃないでしょうか。
最初はみんなこのピラミッドの一番下から登っていくわけですが、どうもこのピラミッドには溝があるように思うんです。

こんな感じです。

ワタルの創界山みたいですね。
この溝を越えるのがなかなかしんどいんです。

みんなこう行きたがるんですが、

こっちのほうがよくない?という話です。
向き不向きの問題かもしれません。

上の図みたいに一気にジャンプしてバリバリやるっす!という人向けの記事ではありません。
(そもそもそんななり方は知らないので、あるなら教えてほしいっす)
ここでシェアしたいのは、下の図のコツコツ積み上げていくやり方です。

なんでみんな「奇跡」を目指しちゃうのか

みんながこういう奇跡みたいなルートを目指してしまうのは、認知度のピラミッドがこうなっているからだと思います。

ニハチの法則なんて言われますが、「その業界の2割の人が8割の利益を生んでいる」らしいです。
僕はもちろん8割のほうです。胸を張って言うことじゃないですね。すみません。

漫画を読むだけの人や漫画家志望の人に見えているのは、たぶん上の2つ、「レジェンド」と「ビッグネーム」だけなんですよね。
つまり、知っているお手本が「一部の大天才によるかなり特殊なケース」だったりするわけです。
挑戦しないと自分に才能があるかなんてわからないので、若いうちはそれでいいと思うし、若い人にはそれくらい無茶してほしいです。
でも、ちょっと無理筋かなと思えてきたら「コツコツ」に切り替えてもいいんじゃないかなと思います。

編集者の立場になって考えてみる

そのときに大事なのが「編集者の立場になって考える」ことです。
自分が読者のときには考えることを、自分が作る側になると考えなくなったりする。これがけっこう不幸のもとになってるな、と思うんです。

編集者は会社員なので、担当作家がやらかすと責任を取らされるのは担当編集です。
もちろん作家も打ち切りになれば生活が立ち行かなくなりますが、それより前に、編集さんはこんなことを心配してるんじゃないかなと想像してみます。

・この人(漫画家)、締め切り守れるの?
・クオリティを保てるの?
・連絡ややりとりに問題はない?

あたりですかね。
最低限のところです。
もちろんその先には、

・面白い話が描けるの?
・絵に魅力はあるの?
・売れるの?

というのもあると思います。でも漫画家としてやっていくなら、まずは最低限の上3つの心配を消してあげるのがいいと思うんです。
つまり、持ち込みの新人には「最低限の信用」すらないんですよね。
ひどい話ですが、考えてみればそれもそうです。
憧れの雑誌に持ち込むとき、こっちは子どもの頃からその雑誌をよく知っています。でも編集者から見たら「なんかよくわからん得体の知れないやつ」なんです。
訪問販売で、得体の知れない人がよくわからないものを売りつけてきたらちょっと怖いですよね。
編集部にとっての「新人の持ち込み」って、たぶんそんな感じです。

信用は「実績」で見せる

じゃあどうすればいいのかというと、その心配を解消してあげましょう、という話です。

・連絡ややりとりに問題がないか
これは社会人としての一般常識の範囲でやれば大丈夫だと思います。

・締め切りを守れるのか
・クオリティを保てるのか
この二つは、実績で証明するしかありません。

連載するのに連載の実績がいるって、堂々めぐりやん!って感じですが…。
ただ、擬似的に証明する方法はあって、たとえば

・SNSに週1〜3本の漫画をコンスタントに投稿し続ける
・同人誌を作って即売会で売る

などです。
SNS投稿は根気を見せられますし、うまくいけばフォロワーさんも増えて、連載が始まるときに有利です。(どちらかというと「締め切り守れるの?」への答え)
同人誌はオリジナルなら、そのまま出張編集部に持ち込むこともできます。(どちらかというと「クオリティ保てるの?」への答え)

自分が編集者だったとして、

・なんか面白そうな漫画を持ってきたけど、それ以外は不明な人
・同じくらいの漫画を持ってきて、見せてくれた同人誌3冊もクオリティが安定していて、SNSも頑張っていてペース配分もつかめてそうな人

の2人がいたら、後者を選びたくなりませんか?

編集者も迷いながら進んでいる

10代の漫画家志望の子からすると、20代半ばから30歳くらいの編集さんって大人で絶対的な存在に見えると思います。
でも自分がその年になってわかりました。大人って全然ちゃんとしてません。編集さんも僕も、迷いながら進んでいます。
なので、編集者が作品に絶対的な評価をくれるわけではない、ということは頭の片隅に置いておくといいかもです。
「こいつ、なんかやってくれるかもしれないぞ」と思わせたら勝ちです。

一つの作品のクオリティを上げることばかり考えがちですが、その外側もかなり大事なんじゃないかな、という話でした。
続くかも。

猫かわいい。

僕がコツコツ描いている漫画はyanomanga.comにまとめています。

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